
「せっかく作った曲を、どうやって世に出せばいいんだろう?」
そんな悩みを抱えるDTM初心者やボカロPやインディーズミュージシャンは少なくありません。
以前はCD制作や流通に大きなコストがかかり、音楽を発信できるのは一部のプロだけでした。
しかし今は、サブスク配信(ストリーミング配信)という形で、誰でもApple MusicやSpotifyなどに楽曲を届けられる時代です。
本記事では、筆者の実体験をもとに、サブスク配信のメリットとデメリットをわかりやすく整理しました。
- TuneCore Japanなどの配信サービスって実際どうなの?
- コストはどれくらいかかるの?
- 再生数を伸ばすコツや注意点は?
読み終えるころには・・・
- 自分の音楽を世界に届けるための第一歩が見える
- 無駄なコストをかけずに配信を始める判断ができる
では、まずはサブスク配信の最大の魅力から見ていきましょう。
メリット①多くの人に楽曲が届く
CDを作るにも費用・契約・流通が必要で個人にはハードルが高かったですよね。
しかし今は、誰でもサブスク配信できる時代です。
たとえばTuneCore Japanなどの代行サービスを使えば、今日からでもApple MusicやSpotifyに自分の曲を並べられます。
- プロの音楽と同じ土俵に立てる
- CDのように物理的な流通が不要
- URLを送るだけで聴いてもらえる
リスナーにとっても、「CDを買って聴く」より「URLをタップして聴く方」が圧倒的に気軽です。
つまり、音楽を聴くハードルを下げてファンを増やしやすい。
まさに、サブスク配信はミュージシャンにとっての「最強の名刺」だと思っています。
もしかすると、日本より先に海外でバズって名前が知られる、そんな可能性も十分あります。
メリット②配信の手間が圧倒的に少ない
MVやリリックビデオは時間もお金もかかりますし、動画編集のスキルも求められます。
その点サブスク配信は、音楽そのものだけでリリースできるのが大きな魅力です。
必要なのは音源とジャケットだけ。
- 審査もほぼ落ちない(筆者は一度も落ちたことがありません)
- 早ければ申請したその日に配信開始
- ジャケットはCanvaなどの無料ツールで簡単に作成できる
MVのように数万円単位のコストをかけずに、音楽そのものを発信できます。
メリット③自分の音楽を客観的に分析できる
- 音圧が足りない
- 低音が出すぎている
- リバーブのバランスが悪い
…など、自分のミックスやマスタリングを冷静に見直すきっかけになります。
また、再生回数のレポートも届くので、数値で現実を把握できます。
それをもとに次の戦略を考える。これが成長につながります。
音楽をPCの中に眠らせておくよりも、世に出して評価を受けることが上達の近道です。
メリット④収益化がすぐにできる
YouTubeで収益化するには、「登録者数1,000人」や「総再生時間4,000時間」といった条件を満たす必要があります。
そのため、収益化までに時間がかかるのが難点です。
一方でサブスク配信は、楽曲をリリースした瞬間から収益が発生します。
再生1回あたりの報酬はおよそ0.5円前後。
小さな金額ではありますが、すぐに収益が得られるため、モチベーション維持に最適です。
さらに、楽曲を200円前後で販売することもできるため、継続的な活動資金づくりにもつながります。
「まずは音楽で少しでも収益を得たい」という方にとって、サブスク配信は非常に現実的な選択肢です。
メリット⑤VOCALOID曲でも面倒な審査が不要
たとえば、VOCALOID(初音ミクなど)を使った音源をCDで販売しようとすると、キャラクターの権利を持つ会社へ「利用申請」を出す必要があります。
この手続きは権利関係が複雑で、時間も手間もかかります。
しかし、サブスク配信ならその手間が不要。
多くの配信代行サービスは、すでにVOCALOID公式と提携しており、認可済みのキャラクターを使用した楽曲であれば個別の申請なしで配信可能です。
つまり、人気のVOCALOIDを使った曲を気軽にリリースできるのが大きな魅力。
ボカロPにとっては、サブスク配信が最もスムーズな発信手段と言えるでしょう。
デメリット①維持費がかかる

たとえばTuneCore Japanでは・・・
- シングル1曲:1年で1,551円
- アルバム:1年で5,225円
これを毎年または2年ごとに更新し続ける必要があります。
1再生あたりの報酬は約0.5円程度なので、1曲あたり3,100回以上の再生が必要になります。
もちろん黒字にする必要はありませんが、収益化を目指すなら計算は大切です。
「シングルを1年間だけ配信→アルバムにまとめる」
手法を採用もあります。
- 短期でリリースして露出を増やす
- 一定期間後に整理してアルバム化する
これなら更新費用も抑えられ、宣伝効果も得られます。
無料で配信できるサービスもある

たとえば、エイベックスが運営するBIG UP!は、登録さえすれば無料で主要ストリーミングサイトに配信可能です。
ただし、報酬の受け取り率がおよそ70〜83%減になる点には注意が必要です。
(=有料プランと比べると、実際の振込額がかなり少なくなります)
それでも、「まだ売れていないけど、自分の曲を世に出してみたい」という新人アーティストや底辺ボカロPにとっては大きなチャンスです。
また、ニコニコ動画でおなじみのドワンゴも、無料でサブスク配信が可能です。
ただし、初音ミクや重音テトと提携していないため、これらの音源を使った楽曲は配信できない点がネックになります。
初音ミクと重音テトは、VOCALOID界隈の影響力が強いので使えないのはかなり痛い。

デメリット②音質がCDより劣る
CDや原音と比べると、特に高音域の伸びや細かいニュアンスがわずかに損なわれることがあります。
もちろん、「最高の音で聴かせたい」という気持ちは、音楽を作る人なら誰しも持っているはずです。
しかし現代では、音質よりも「手軽に聴けること」が重視される時代です。
- 高音質で聴かせたいなら → CDやイベントで販売
- より多くの人に届けたいなら → サブスクで配信
このように、目的に応じて使い分けるのがおすすめです。
とはいえ、現在リスナーの多くはスマホやワイヤレスイヤホンで音楽を聴いています。
実際、CDを購入して聴く人はほんの一部。
そのため、「まずは届けること」を優先し、音質に過度にこだわりすぎない方が活動を続けやすいでしょう。
まとめ
サブスク配信には・・・
- 誰でも世界中に楽曲を届けられる
- 動画なしで手軽にリリースできる
- 数値で成長を実感できる
という大きなメリットがあります。
一方で・・・
- 年ごとの維持費がかかる
- 音質はCDよりわずかに劣る
というデメリットもあります。
とはいえ、「音楽を“聴いてもらう」という意味では、これ以上の手段はありません。
自分の音楽をリスナーに届け、反応を得ることで、次の作品がより良くなっていきます。
「まだ完璧じゃないから出せない」
そう思うよりも、まずは1曲でも配信してみること。
サブスク配信は、あなたの音楽活動を加速させる最初の一歩になるはずです。

