
ミキシングで・・・
- 「音がごちゃつく」
- 「どの楽器をどうEQすればいいのかわからない…」
と悩んだことはありませんか?
EQ(イコライザー)はミックスの中でも重要なツールですが、最初は“帯域の名前”や“どの部分がどう変わるか”がイメージしづらく手探りになりがちです。
しかし、じつは楽器ごとに「ここを触ると良くなる」「ここを削るとスッキリする」という定番のEQポイントがあります。
この基本を知っているだけで、ミックスの聞こえが一気に整い、初心者でもプロっぽいバランスに近づけられます。
この記事では・・・
- 楽器ごとのおすすめEQポイント
- やってはいけないEQ
- ジャンル別EQのコツ(ロック/ポップス/EDM)
EQの方向性に迷うことが減り、音作りの判断がスムーズになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
ミキシングで役立つ楽器ごとのEQポイント

EQ(イコライザー)はミキシングで欠かせないツールですが・・・
- 「どこを削ればいいの?」
- 「どこを持ち上げるとどう変わるの?」
といった部分は、最初はとてもわかりにくいですよね。
じつは、楽器ごとに“おいしい音の帯域”や“逆に邪魔になりやすい帯域”が決まっています。
今回の記事では、初心者でも迷わずEQができるように 各楽器の基本的なEQポイント をわかりやすくまとめました。
キックドラム(Kick)
- 40~60Hz:重低音の部分。キックの迫力
- 60~200Hz:キックの本体。ドンッという太さ
- 200~2kHz:こもりやすい範囲。削るとスッキリ
- 2k~4kHz:アタック。バチッとした輪郭が出ます
スネア・タム(Snare / Tom)
- 100~400Hz:スネアの芯となる低音
- 400~800Hz:金属的な響き(リング)。削りすぎ注意
- 2k~4kHz:叩いたときのアタック。抜けが良くなる
- 4k~8kHz:スナッピーの明るさ。個性が決まる場所
シンバル(Cymbal)
- 200~300Hz:ハイハットの芯。邪魔なら少し削る
- 300~6kHz:暖かさとこもりが混在。控えめに
- 6kHz~:シンバルのキラキラ部分。曲に空気感を足せます
ベース(Bass)
- 40~80Hz:ベースの重低音。キックと相談
- 80~200Hz:ベースのおいしい太さ
- 200~600Hz:存在感の帯域。ただし濁りやすい
- 600~2kHz:アタック。ピッキングの粒が出る
- 2k~5kHz:弦ノイズ。必要なければ削る
ギター(Electric Guitar)
- 80~200Hz:低音。バンドでは削ることが多い
- 200~400Hz:音の芯。パワーコードの存在感
- 400~2kHz:一番おいしい部分。ただしボーカルとぶつかりやすい
- 2k~4kHz:明るさ・キラッと感
- 4k~6kHz:空気感。指のタッチが出る部分
電子ピアノ・シンセ(Synth)
- 25~40Hz:体で感じる低音
- 40~80Hz:ボトム。ベースがいれば基本カット
- 80~400Hz:厚み。重ねすぎると濁る帯域
- 400~2kHz:存在感。前に出したい時に使う
- 2k~6kHz:明瞭度。ギターと似た役割
- 6k~16kHz:空気感・ノイズ感。雰囲気づくりに使える
ボーカル(Vocal)
- ~100Hz:空調音・振動などのノイズ。基本カット
- 100~300Hz:鼻声・こもりの原因。気になるときに調整
- 300~800Hz:声の芯。歌声の基礎部分
- 800~2kHz:一番聴こえやすい帯域。声を前に出したいときに
- 2k~4kHz:抜け感。やりすぎると耳に刺さる
- 4k~8kHz:歯擦音(さ行)。ディエッサーの対象
- 8kHz~:エアー感。開放感を追加したいときにブースト
ボーカルは特に、不快な帯域が“部分的に飛び出す”ので、ノッチEQで細かく処理するのがオススメです。
やってはいけないEQ調整

いきなり大きくカット・ブーストする
EQは「少しずつ」が基本です。
いきなり+10dB、−10dBなど極端に動かすと、不自然な音になりがちです。
全部の帯域を触ってしまう
触る場所が多すぎると、原音の魅力が消えてしまいます。
基本は「気になるところだけ直す」。むやみに触らないのがコツです。
ソロでEQを決める
単体で聴くと良い音でも、全体ミックスでは埋もれたり邪魔になったりします。
EQは必ず「全体の中でどう聞こえるか」で判断しましょう。
低域を削りすぎる/残しすぎる
低域はミックスの安定感に大きく関わる帯域です。
ホローカットしすぎるとスカスカに、逆に残しすぎるとモコモコします。
・プリセットをそのまま使う
プリセットはあくまで“目安”です。素材によって音が違うので、必ず微調整が必要です。
ジャンル別(ロック・ポップス・EDM)EQポイント

代表的な3ジャンルのEQポイントを初心者にもわかるように解説します。
ロックのEQポイント
ギター
- 2kHz〜4kHzを少し持ち上げるとアタックが出て抜けやすくなります
- 100Hz以下はローカットして低域の濁りを防ぐ
ボーカル
- 1kHz〜3kHzを軽く持ち上げると存在感が出ます
- 5kHz〜8kHzのツヤを少し足すと明るい質感に
ドラム
- キックは60〜100Hzで太さ、3kHz付近でアタックを調整
- スネアは200Hz付近でボディ感、5kHz前後でアタック調整
ポップスのEQポイント
- ボーカル
- 200〜300Hzを少しカットするとクリアになります
- 8kHz〜12kHzをほんの少し足すと“抜け”と“空気感”が出ます
ピアノ
- 200〜400Hzを軽くカットすると濁り対策
- 2〜4kHzで存在感を調整
全体
- 低域が重くなりやすいので、不要な楽器のローカットが効果的
EDMのEQポイント
キック
- 50〜100Hzをしっかり出して土台を作る
- 3〜5kHzでアタックを足して存在感アップ
ベース(サブベース)
- 40〜60Hz付近を中心に太さを作る
- キックと「ぶつからない帯域分け」が超重要
(例:キック=低域/ベース=やや上の帯域)
シンセリード
- 1〜3kHzで主役の存在感
- 8〜12kHzでキラキラ感を追加
パッド
- 200〜500Hzを軽くカットするとクリアになる
- 高域は控えめにして「背景」に回すと全体がまとまりやすい
無料配布中|おすすめEQプラグイン

Antelope Audioは世界中のプロエンジニアが愛用する高音質オーディオ機器メーカーです。
近年はプラグイン開発にも力を入れており、Plugin Boutiqueなど海外ストアでも取り扱いが増えています。
通常価格が約2万円するEQプラグインが無料で配布しています。
こんな方におすすめ
- プロのような“艶”や“抜け感”のあるサウンドを目指したい
- ボーカルやアコースティック系の高音を、クリアで美しく仕上げたい
- 位相ズレのない正確なミックスを行いたい
- 録音時に低レイテンシーで、ストレスなくモニターしたい
- Synergy Core環境を活かして、効率よく制作を進めたい
詳しくは別記事でまとめてます↓↓↓
- 関連記事
まとめ
楽器ごとに特徴的な帯域があるため、まずはその“定番ポイント”から調整していくのが近道です。
- まずは楽器ごとの「おいしい帯域/邪魔な帯域」を知る
- EQは少しずつ動かすのが基本
- ソロではなく、必ず全体の中で判断する
- ジャンルによって求められる音の方向性は変わる
- 迷ったら、不要な低域の整理から始めると安定する
EQは経験を重ねるほど判断が早くなり、狙った音にスッと近づけられるようになります。
最初はシンプルな調整からで OK です。
焦らず一歩ずつ、あなたのミックスを理想の形へ仕上げていきましょう。

