
DTMでミックスをしていると、こんな悩みにぶつかることがあります。
- 音が平面的に聴こえる
- 広がりが足りない
- 奥行きがなくて迫力が出ない
こういうとき、多くの人はまずリバーブやコーラス、イメージャーを試します。
もちろんそれも正解です。
ですが、もう一つ強力な方法があります。
それが今回のテーマである、「パート追加による空間の作り方」です。
空間は「エフェクト」より「音の配置」で作れる
- リバーブをかけすぎてモヤる
- コーラスで芯がぼやける
- ステレオを広げすぎてバランスが崩れる
こういった副作用も起こります。
そこで重要になるのが、
「空間を感じさせるためのパートを追加する」
という発想です。
パート追加が効果的な理由
空間には役割があります。
- 横を埋める音
- 奥を支える音
- 上(高域)を足す音
この「空間の役割」を持ったトラックを用意すると、自然な立体感が生まれます。
広がりを作る定番の追加パート

①ストリングスで奥行きを足す
ロングトーンで薄く入れるだけで、
- スケール感
- 奥行き
- 映画っぽい広がり
これらが一気に出ます。
主役にならないように、音量は控えめがポイントです。
パッドで空気の層を作る
コードを薄く鳴らすだけで、曲全体が広く感じられます。
特にサビで入れると、開放感が出やすいです。
②キーボードのアルペジオで横幅と動きを出す
さらにオートパンを使えば、
- 横の動き
- 浮遊感
- 立体的な揺れ
これらが加わります。
振りすぎず、ゆっくり動かすのが自然です。
③バッキングギターの多重録音で「壁」を作る
同じフレーズを弾き直して
- 左右に大きくパン
- 音色を少し変える
これだけでサビの迫力が一気に増します。
重要なのは「コピーではなく弾き直し」です。
遠景ギターで奥の空間を埋める
空間用のギターとして、
- こもっている
- ハッキリ聴こえない
- 遠くで鳴っている
そんな「オフマイク的な音」を作るのも効果的です。
具体的には、
- ハイを少しカット
- 2〜4kHzを控えめにする
- リバーブを薄く足す
これで奥に引っ込んだ背景ギターになります。
エフェクトを盛る前にやるべきこと
距離は音量とEQで決まる
奥に置きたい音は、
- 少し小さくする
- 高域を少し削る
これだけで後ろに下がります。
リバーブより先にここです。
主役と背景を分ける
- 主役:センターに残す
- 空間:左右と奥に配置する
役割分担が立体感の鍵です。
まとめ
広がりや奥行きを出したいときは、エフェクトだけに頼るのではなく、空間専用のパートを追加するのが最も自然です。
- ストリングスで奥行きを足す
- パッドで空気の層を作る
- アルペジオで横幅と動きを出す
- バッキングギター多重で壁を作る
- 遠景ギターで背景を埋める
エフェクトは最後の仕上げとして薄く使うと、ミックスが一気にプロっぽくなります。
空間は「音で作れる」と分かると、アレンジもミックスも楽しくなります。
ぜひ次の曲で試してみてください。

