「歌ってみたを投稿したいけど、著作権ってどうなってるの？」
「収益化ってできるの？」
そんな疑問を持ったことはありませんか？
YouTubeやSNSで人気の「歌ってみた」ですが、実は著作権の仕組みを知らないまま投稿すると、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。
また、「せっかく再生数が伸びたのに収益が入らない…」と悩む人も少なくありません。
この記事では・・・
- 歌ってみたの著作権の正しい理解
- 投稿前に確認すべきポイント
- 実際に収益化できる仕組み
読むことで、あなたは「安心して歌ってみたを投稿できる知識」と「稼ぐための現実的な方法」が身につきます。
これから歌い手として活動したい方や、すでに投稿しているけど不安を感じている方に、ぜひ読んでほしい内容です。
そもそも「歌ってみた」って何？
「歌ってみた」とは、すでに発表されている他人の楽曲を自分の歌でカバーしてYouTubeなどに投稿する文化のこと 最近では、そこから人気が出てプロデビューする人もいます。
たとえば、今や世界で活躍しているAdoさんもその一人です。
- 「歌うのが好き」
- 「自分の歌をもっと聴いてもらいたい」
- 「できれば収益化もしたい」
そんな人にとって、歌ってみたはとても魅力的な活動ですよね。
ただし、著作権を知らないまま投稿すると、最悪の場合アカウント停止や訴訟になるリスクもあるんです。
そのため、次の4つのポイントをしっかり理解しておく必要があります。
投稿前に理解すべき4つのポイント
- 著作権って何？
- 著作権があるのに無許可で投稿できるのはなぜ？
- 著作権以外に注意すべき「原盤権」とは？
- 歌ってみたは収益化できるのか？
1. 著作権って何？
著作権とは、作詞者や作曲者が自分の作品を守るために持つ法的な権利 他人がその曲を無断で使ったり、コピーしたり、公開したりすることは基本的にできません。
つまり、誰かが作った曲を許可なく歌ってYouTubeにアップすることは、法律上は著作権侵害になります。
たとえアレンジを変えても、メロディーや歌詞が同じならNGです。
まずは「人様の曲には必ず権利がある」という前提をしっかり理解しておきましょう。
2. 著作権があるのに無許可で投稿できるのはなぜ？
じゃあ、YouTubeやニコニコ動画に上がってる歌ってみたって全部違法なの？ そう思う方も多いですよね。実は違法ではありません。
それは、JASRAC（ジャスラック）やNexTone（ネクストーン）といった著作権管理団体が、YouTubeなどのプラットフォームと包括契約を結んでいるからです。
つまり、JASRACやNexToneが管理している楽曲であれば、YouTube上では包括的にカバー投稿が許可されているということ。
（※一部、ネット配信が許可されていない曲もあるので注意）
投稿前に、以下のデータベースで「配信可能」か確認しておきましょう。
リンクを貼っておくので、ぜひチェックしてみてください
リンク
JASRAC：作品データベース検索サービス
NexTone：作品検索
3. 著作権以外に注意すべき「原盤権」とは？
著作権をクリアしても、もう1つ大事な権利があります それが「原盤権」です。
原盤権とは、録音された音源そのものの権利。
レコード会社や制作チームが持っていることが多く、JASRACなどの包括契約ではカバーできません。
つまり・・・
- カラオケアプリで作ったオフボーカル音源
- カラオケボックスの音源
- CDに入っているインスト音源
これらを使って投稿するのはNGです。
使えるのは・・・
- ボカロP本人が公開しているカラオケ音源
- 利用許可が明記された音源
- 自作、または依頼して作ってもらった音源
のいずれかです。
最近では、歌ってみた用のカラオケ音源を制作・販売するサービスも増えています。
僕も時々依頼を受けて制作していますので、興味のある方はぜひご相談ください。
4. 歌ってみたは収益化できるの？
「歌ってみたって、収益化できるの？」という疑問 結論から言うと・・・
「収益化は“できなくはない”けれど、広告収入だけではほぼ稼げない」
というのが現実です。
YouTubeの収益化条件（登録者1000人・総再生時間4000時間）を満たしても、歌ってみた動画では広告収入は作曲者側に入る仕組みになっています。
つまり、歌い手本人の収益にはなりません。
では、どんな方法で稼げるのか？
主な手段は以下のとおりです。
- 生配信でのスパチャ（投げ銭）やステッカー
- YouTubeメンバーシップ（月額制ファンクラブ）
- グッズ販売（Tシャツ、キャップなど）
- 企業案件（商品紹介など）
- 歌ってみた以外のコンテンツを作成する
そして最も夢があるのが人気を伸ばしてプロデビューを目指すことです。
歌ってみたでおすすめの歌い手さん3選
筆者おすすめの歌い手さんを3組ご紹介します どの方も個性と表現力が光る実力派ばかりです！
1：超学生
【超学生】ボッカデラベリタ @歌ってみた
見た目からは想像できないほどの低音ボイスと、特徴的なシャクリの表現がインパクト大。
YouTubeチャンネル登録者数100万人を突破している、超人気の歌い手さんです。
2：タイココちゃんねる
薬屋のひとりごと – “花になって (Be a flower) / 緑黄色社会” COVER by ココル原人 ｜ Cocolu Genjin
マスク姿が印象的な歌い手さん。
圧倒的な歌唱力と感情のこもった表現力が心に刺さります。
3：VESPERBELL
いけないボーダーライン – ワルキューレ (Cover) / VESPERBELL
女性二人組（YOMI・KASUKA）の歌い手ユニット。
幻想的なビジュアルと圧倒的な歌唱力で、イラストやMVと一体化した表現力が魅力です。
かつて「歌ってみた」は個人の趣味として投稿されることが多いものでした。
しかし最近では、チーム制作・プロデュース型の活動が主流になりつつあります。
歌い手、イラストレーター、映像クリエイター、ミックスエンジニアなど、多くの才能が関わることでクオリティは格段に上がりましたが、その分、制作には時間と労力がかかり、ハードルも高くなっているのが現状です。
歌い手からプロデビューするためには？
プロを目指すなら、まずはネット上で人気とフォロワーを増やすことが第一歩。
そのうえで、他の歌い手や音楽プロデューサーとコラボし、著作権フリーなオリジナル曲を発表していくのが理想です。
人気が出れば、ライブイベントやコンサート出演のチャンスも広がり、レコード会社やプロデューサーの目に留まる可能性があります。
狭き門ではありますが、あなたの歌声と努力次第で、プロへの道が開けるかもしれません。
まとめ
「歌ってみた」は、誰でも気軽に始められる一方で、著作権や原盤権などのルールを知らずに投稿するとトラブルになることがあります。
今回お伝えした内容を整理すると、次のようになります。
投稿前に知っておくべき4つのポイント
- 他人の曲には著作権がある
- YouTubeなどではJASRAC・NexToneの包括契約により投稿が許可されている場合がある
- 音源の権利（原盤権）にも注意が必要
- 歌ってみた動画は基本的に広告収益が入らない
つまり、「安心して投稿したい」なら、
- 著作権管理団体のデータベースで楽曲を確認する
- 使用するカラオケ音源の権利を明確にする
この2点を守るだけでも、安全に活動できる確率がぐっと上がります。
そして、「収益化を目指したい」なら、広告収入よりも
- 生配信でのスーパーチャットやメンバーシップ
- オリジナルグッズの販売
- 企業案件・コラボ企画
といった方法を組み合わせるのが現実的です。
今や「歌ってみた」は、プロへの入り口にもなりうる時代。
著作権を正しく理解しておくことで、あなたの活動を守りながら、広げていくことができます。
この記事が、安心して歌ってみた活動を始めるための第一歩になれば嬉しいです。
