
ボカロ曲を作ってみたいけれど・・・
- メロディは浮かぶけどコード進行がわからない…
- 人気曲みたいにキャッチーで歌いやすい雰囲気を出したい!
実は、カラオケでよく歌われる人気ボカロ曲には「共通のコード進行」があります。
この王道パターンを押さえるだけで、初心者でも完成度の高い楽曲を作れるようになるんです。
この記事では、「カラオケで人気のボカロ曲」によく使われているコード進行5つを厳選して紹介します。
音楽理論を知らなくても大丈夫!
「どんな雰囲気になるのか」「どんな曲に合うのか」を、わかりやすく解説していきます。
この記事を読み終えると・・・
- ボカロ曲でよく使われる定番コード進行がわかる
- 曲作りで使える実践的なパターンを覚えられる
- 聴く人にも歌う人にも心地いい楽曲を作れる
1. 【王道進行】切なさと感動の最強コンビ!
- Ⅳ → Ⅴ → Ⅲm → Ⅵm
- F → G → Em → Am
この進行は「サブドミナント → ドミナント → トニック代理」という、音楽理論の基本に沿った流れです。
安定から不安定、そして解決へ向かう自然な“感情の流れ”が心地よい進行です。
メジャーとマイナーが交互に現れることで、明るさの中に切なさが混ざるエモーショナルな雰囲気を作り出せます。
明るさの中に胸を締め付けるような「切なさ」や「感動」を表現できます。
多くのヒット曲のサビに使われており、「聴いたことある!」と感じやすい組み合わせです。
・流れのイメージ
「明るい(Ⅳ)→ 盛り上がる(Ⅴ)→ 少し切ない(Ⅲm)→ 優しく落ち着く(Ⅵm)」
感情の起伏が自然で、聴く人の心を動かす展開になります。
・ポイント
このコード進行を使ったヒット曲はたくさんあります!!
使用例:みきとP 『 少女レイ 』 MV ※キー Aメジャー
2. 独特の浮遊感と中毒性のあるループ感
- Ⅵ → Ⅴm → Ⅰm → Ⅶ
- A → Gm → Cm → B
マイナーキーを基調としながら、途中でメジャーの要素が入ることで、幻想的で不思議な浮遊感を生み出します。
最後のⅦが“次に続く期待感”を作り、Ⅵへ戻ることでループするような流れになります。
暗さの中にほんのり明るさが混ざる“浮遊感”が魅力。
幻想的・物語的な世界観を持つ曲にピッタリです。
・流れのイメージ
「少し明るく始まる(Ⅵ)→ 一度沈む(Ⅴm, Ⅰm)→ 次への期待(Ⅶ)→ 再び始まりへ」
まるでストーリーがずっと続くような、心地よい循環を作り出します。
・ポイント
サビやAメロに使うと中毒性の高い“クセになる進行”になります!
使用例:【GUMI】酔いどれ知らず【Kanaria】 ※キー F#マイナー
3. 緊張と解放のドラマチックな展開
- Ⅰ → Ⅱ → Ⅲm → Ⅴ
- C → D → Em → G
Ⅱ→Ⅲmの流れで“ほんの少しの不安”を作り、Ⅲm→Ⅴで一気に盛り上げるドラマチックな進行です。
ⅤはⅠへ強く解決しようとするため、緊張と解放のバランスが絶妙です。
不安から一気に前へ進むような力強さを感じる進行。
感情を大きく動かしたいサビやクライマックスに最適です。
・流れのイメージ
「安定(Ⅰ)→ 違和感(Ⅱ)→ 不安(Ⅲm)→ 解放!(Ⅴ)」
聴く人の感情を一気に引き上げます。
・ポイント
サビの頭や盛り上がり直前に使うと、リスナーの心を一気に引き込める
使用例:シャルル/flower ※キー D#メジャー
4. 疾走感と切なさの共存進行
- Ⅰm → Ⅵ → Ⅶ → Ⅲ
- Cm → A → B → E
テンポの速いロック系ボカロ曲で特によく使われる進行です。
マイナー特有の“悲しさ”を持ちながらも、アップテンポに乗せることで前向きなエネルギーを生み出します。
「切ないのにかっこいい」印象。
エネルギッシュなロックやダンス曲にピッタリです。
・流れのイメージ
「暗い始まり(Ⅰm)→ 一瞬の光(Ⅵ, Ⅶ)→ もう一度沈む(Ⅲ)」
切なさと勢いが交錯する、スピード感のある進行です。
・ポイント
この進行をループさせるだけで、グルーヴ感あふれる“かっこいいサビ”を作れます
使用例:オーバーライド – 重音テトSV[吉田夜世] ※キー D#マイナー
5. 感情の波を描く“壮大なストーリー進行”
- Ⅰm → Ⅵ → Ⅲ → Ⅶ → Ⅵ → Ⅲ → Ⅳm → Ⅴ
- Cm → A → E → B → A → E → Fm → G
少し長めのコード進行ですが、マイナー特有の深い切なさと奥行きを感じられる展開です。
Ⅰm、Ⅲ、Ⅳm、Ⅵなどのマイナーコードを中心に、感情的でエモーショナルな曲作りにぴったりです。
心の奥に響くような“ドラマティックな切なさ”を表現。
感動系バラードやエモい展開に特に向いています。
・流れのイメージ
「暗さ(Ⅰm)」から始まり、感情の起伏を重ねて、「Ⅳm→Ⅴ」で緊張を高めたあと、「Ⅰm」で静かに帰ってくる。
まるで映画のエンディングのような構成です。
・ポイント
長い進行をAメロやサビ全体に使うと、曲に深みと余韻を与える「感動のクライマックス製造機」になります
使用例:ロミオとシンデレラ – doriko feat.初音ミク【official MV】 ※キー D#マイナー
基本をおさらい

作曲やアレンジの基礎としてまず押さえておきたいのが、「ダイアトニックコード」と「ディグリーネーム」です。
今回は、基礎となるCメジャーキーを例に解説します。
ダイアトニックコードをアルファベットで表す場合
C Dm Em F G Am Bdim
ディグリーネームとは?
Cメジャーのダイアトニックコードをディグリーネームで表すと、次のようになります。

Cメジャーのダイアトニックコードとディグリーネームを理解しておくことは、作曲の土台を作るうえで非常に重要です。
まとめ
どの進行も、ボカロ曲だけでなくJ-POPやアニソンでもよく登場する“王道パターン”です。
つまり「どんなジャンルにも応用できる=作曲の土台になる進行」といえます。
ボカロ曲が多くの人に愛される理由のひとつは、“耳に心地いい進行”と“歌いやすいメロディ”の組み合わせにあります。
今回紹介した進行を使えば、聴く人にも歌う人にも印象に残る曲を作れるはずです。
この記事のポイントおさらい・・・
- ボカロ曲で定番のコード進行を5つ覚えるだけで、作曲の幅が一気に広がる
- 難しい理論を知らなくても、「雰囲気」や「流れ」で感情を表現できる
- 使い方次第で、切ない曲・爽やかな曲・ドラマチックな曲にも応用できる
まずは今回紹介した進行をそのまま使ってみて、自分なりのメロディやアレンジを重ねてみてください。
きっとあなたの曲が、「カラオケでみんなが歌いたくなるようなボカロ曲」へと成長していくはずです。

