
「重音テトってUTAU?Synthesizer V?どっちで歌ってるの?」
そんな疑問を持つ方は多いですよね。
実はこの2つ声の仕組みも、できることも、まったく別物なんです。
この記事では、UTAU版とSynthV版の違いを初心者にもわかりやすく比較しながら、「あなたにはどちらが合うのか」を紹介します。
UTAU・Synthesizer V

| 名称 | 役割 | 例えるなら… |
|---|---|---|
| UTAU | 無料の歌声合成ソフト | ファミコン |
| Synthesizer V | 最新のAI歌声ソフト | PS5 |
たとえる、UTAUやSynthVは「ゲーム機」、重音テトは「ソフト」です。
UTAUというゲーム機で遊ぶ「初代テト」と、SynthesizerVという最新機種で歌う「進化版テト」。
どちらも同じキャラですが、声の印象は大きく違います。
「古い=悪い」というわけではありません。
たとえばファミコンが「レトロゲーム」として今でも愛されているように、UTAUの重音テトもいまだに根強い人気があります。
現在でもUTAU版テトを愛用しているユーザーは多く、独特の機械的な歌声に魅力を感じる人も少なくありません。
歌声の違い
UTAUのテトは、録音した人間の声をもとに機械的に再生するタイプ。
SynthesizerV版はAIが自動で声をつなぎ、人間らしい抑揚や感情を再現します。
| 比較項目 | UTAU版テト | SynthV版テト |
|---|---|---|
| 声の印象 | 少し機械的、懐かしい | 滑らかで自然、人間に近い |
| 歌の表現 | パラメータ調整が重要 | AIが自動で抑揚をつける |
| 個性 | 元祖・可愛らしさ重視 | 大人っぽい落ち着きも |
歌声を聴き比べ
かえるの合唱をベタ打ち(調整なし)で歌ってもらいました。
・UTAU
・SynthesizerV
どちらが優れているというよりも、「機械っぽい声が好きか」「自然な声が好きか」で選ぶのがおすすめです。
スペック比較
| 項目 | UTAU版 重音テト | SynthV版 重音テト |
|---|---|---|
| ソフト価格 | 無料 | スターターパック 18,780円〜 |
| 対応OS | Windows(OpenUTAUでMac可) | Windows / macOS / Linux |
| 音声方式 | サンプルベース | AIベース |
| 言語対応 | 日本語・英語 | 日・英・中・スペイン語など |
| 編集のしやすさ | 手動調整中心 | 自動補正あり |
| 音源バリエーション | 囁き・叫び・弱音など多数 | Joyful / Cute / Power / Mellow |
| 商用利用 | 条件付きで可 | ライセンス購入で可 |
どちらがおすすめ?
- コストゼロで始められる
- 音声合成の仕組みを学べる
自然な歌声・プロ品質を求める人 → SynthesizerV版
- 編集が簡単で完成度が高い
- 最新AIで表現力が豊か
筆者もUTAU版の重音テトを使っていますが、実際の作業手順は少し工夫しています。
- Synthesizer Vでメロディを打ち込む
- データを変換する
- 変換したデータをUTAUで開く
- 最後に細かく調整
この流れで進めると、かなりスムーズに制作できます。
UTAU単体で作業するよりも効率的なので、初心者の方にもおすすめです。
SynthesizerVのデータはUtaFormatiでUTAU用に変換できます。
▼SynthesizerVのエディター。有料なだけあって使いやすいです。

▼UTAUのエディター。無料なところは魅力的ですが操作は慣れるまで苦戦すると思います。

代表曲で聴き比べよう
UTAU版
吉原ラメント
人マニア
おちゃめ機能
SynthV版
メズマライザー
ライアーダンサー
オーバーライド
同じテトでも、声のトーン・息づかい・表情がまるで別人。
まずは両方聴き比べて、自分の好みを探してみましょう。
まだまだ進化する重音テト
2008年にUTAUで誕生した重音テトは、2023年にはSynthesizer V版が登場しました。
さらに2025年には、セリフを打ち込める「VOICEPEAK」や、新世代エンジン「Synthesizer V AI Ver.2(SV2)」版も発売。
ヒット曲も次々と生まれ、「元祖歌声合成ソフト的存在」として今なお進化を続けています。
これからの展開も本当に楽しみですね。
まとめ
UTAUはちょっと不便だけど「味のある機械声」、SynthVは滑らかで「人間っぽいAIボイス」。
どちらが正解というわけではなく、「どんな曲を作りたいか」で選ぶのがベストです。
- 無料で気軽に始めたいなら → UTAU版テト
- 表現力や自然さを重視したいなら → SynthV版テト
どちらのテトも、愛され続けている理由があります。
自分の曲に合う“テトの声”を見つけて、あなたらしい作品づくりを楽しんでください!



