
「歌詞を書こうとしても、まったく言葉が出てこない」
そんな悩みを抱えていませんか?
毎日LINEやSNSで言葉を使っているのに、いざ“自分の気持ち”を歌詞にしようとすると手が止まってしまう。
実はそれ、センスや才能の問題ではありません。
この記事では、
- 「なぜ多くの人が歌詞を書けなくなるのか」
- 「今日からスラスラ書けるようになるための具体的な方法」
を解説します。
この記事を見ると「どうやって感情を言葉に変えるのか」「歌詞として伝わる表現をどう磨けばいいのか」のヒントになります
“心を動かす歌詞”を書けるようになりたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
歌詞が書けない理由はこの2つ
歌詞が書けない原因は、大きく分けて次の2つです。
- 経験とテクニックが足りていない
- 自分の感情に耳を傾けていない
どちらも意識すれば必ず改善できます。
順番に見ていきましょう。
① 経験とテクニックが足りない
まず1つ目は、単純に「歌詞を書く経験が少ない」ことです。
でも安心してください。最初から上手に書ける人なんていません。
そもそも、歌詞というのは“特殊な表現”だからです。
歌詞の特徴を理解しよう
歌詞には、他の文章にはない独特の特徴があります。
- 自分の思いや感情を言葉にする
- 限られた文字数の中で表現する
- メロディに合う言葉を選ぶ
たとえばブログや小説なら多少長くても構いませんが、歌詞はメロディに合わせる必要があります。
「音数の制限」と「響きの相性」があることで、一気に難易度が上がるんです。
ただ、その分だけ“音と言葉が重なった瞬間の感動”もあります。
これが、歌詞を書く面白さでもあります。
② 自分の感情に耳を傾けていない
2つ目の理由は、自分の気持ちをちゃんと感じていないことです。
たとえば、失恋ソングを書くとしましょう。
- 「涙が止まらない」
- 「もう一度会いたい」
- 「あの頃に戻りたい」
こうしたフレーズはよく思いつきますが、それだけではリスナーの心は動かせません。
本当の失恋って、もっと複雑で、痛くて、苦しくて、時には相手を恨んでしまうことさえあります。
新しい恋人と笑っている姿を想像して胸が締めつけられたり、偶然どこかで再会する夢を見たり──。
そういう“生々しい感情”がリアルな歌詞を作るんです。
失恋を書くなら、机の前で考えるのではなく、失恋した直後の自分に戻る気持ちで書いてみてください。
そのときの匂い、気温、街の音、季節感など思い出せる限り感じてみましょう。
感情を言葉にする練習法5選
ここからは、今日からできる“感情を言葉にするトレーニング”を紹介します。
① ブログを書く
ブログは、自分の考えを整理する最高の練習です。
投稿前に読み返して「伝わる文章になっているか」を確認することで、自然と表現力が上がります。
最初は読みにくくてもOK。
書き続けるうちに、自分の言葉の癖や表現の幅が見えてきます。
② X(旧Twitter)で短文投稿を練習する
140文字で伝える練習も、歌詞力を磨くのに最適です。
「限られた文字数の中で、どうすれば気持ちが伝わるか」
これはまさに“歌詞と同じ構造”です。
③ 俳句や短歌に触れてみる
俳句や短歌は、わずか17文字・31文字で感情を伝えます。
その中には「削ぎ落とされた言葉選び」のセンスが詰まっています。
どの表現を省き、どこを残すのか。
その感覚は、歌詞を書く上で必ず役に立ちます。
④ 実際に歌ってみる
どんなにいい歌詞でも、メロディに合っていなければ伝わりません。
自分で歌ってみると、音の上がり下がりで意味が変わってしまう言葉に気づけます。
たとえば「恋(こい)」と「濃い(こい)」はイントネーション次第で違う意味になりますよね。
リズムや発音を意識して、“聴いて伝わる言葉”を選びましょう。
⑤ 感情を観察する
日常の中で、心が動いた瞬間をメモしてください。
「ムカついた、嬉しかった、焦った、泣きそうになった」
そのとき何を見て、何を考えていたのかを記録しておくだけでも、言葉の引き出しが増えます。
今日からできるアクションプラン
- 自分の気持ちをブログに書く
- Xで短文にまとめる練習をする
- 俳句・短歌で「言葉の削ぎ落とし」を学ぶ
- 実際に歌ってみて音と合わせる
- 日常で感じた感情をメモする
「文字数の制限」はむしろ武器です。
その中で“心を動かす言葉”を探していきましょう。
宇多田ヒカルさんの「First Love」の詞で学ぶ
たとえば、宇多田ヒカルさんの名曲「First Love」。
冒頭の一節に、こんな歌詞があります。
最後のキスはタバコのFlavorがした
ニガくてせつない香り
このわずか二行だけで、失恋・感情・思い出のすべてが伝わります。
「最後のキスはタバコのFlavorがした」
この一行が曲の最初に来ることで、聴き手は瞬時に「これは失恋ソングなんだ」と理解します。
さらに、「ニガくてせつない香り」という表現は、嗅覚的な描写でありながら、同時に心の痛みとしても感じ取れます。
宇多田ヒカルさんの作詞センスは、苦さや切なさといったネガティブな感情も隠さず描くこと。
失恋の辛さや傷ついた気持ちを、あえて直接的に書かなくても、誰もが共感できる感情として伝わります。
また、言葉は少なくても、感情やストーリーはしっかり伝わります。
「作詞は長く書かなくても、伝えたい気持ちを一行で表す」ことを意識すると学びやすいです。
まとめ
歌詞が書けない原因は、
- 経験とテクニックが足りない
- 自分の感情に耳を傾けていない
この2つに尽きます。
制限の多い世界だからこそ、あなたにしか書けないリアルな言葉が輝くのです。
まずは机に向かうより、“感じる時間”を増やしましょう。
きっと、あなたの中に眠っている言葉が自然と溢れ出してきます。

