
今回は「作曲の才能がある人・ない人の違い」というテーマでお話ししていきます。
「自分には才能がないかもしれません…」と悩む初心者DTMerが意外と多いんですよね。
そこで今回は、どんな人に作曲の才能があって、どんな人に向いていないのか。
1. 器用な人=才能がある人とは限らない
「器用な人=才能がある人」とは限らないんです。
たとえば、最初から“それっぽい曲”が書ける人っていますよね。
周りからは「あの人は才能あるな」と思われがちですが、それと“長く続けられるか”は別問題です。
作曲家やミュージシャンとして活動するには、締め切りに追われたり、思うように曲が書けない日もあります。
それでも書き続けられる人こそ、ほんとうに「才能がある人」なんです。
1曲目でうまくいっても、すぐに飽きてしまう人より、苦労しながらも10曲、50曲と書き続けられる人。
間違いなく後者の方が才能があります。
2. 根拠のないポジティブさを持っている
作曲では「音は12個しかない」とよく言われますが、これを“言い訳”にする人と“挑戦のきっかけ”にする人に分かれます。
たとえば、DECO*27さんやKanariaさんのような一流アーティストは、似たコードを使ってもリスナーの想像を超える曲を生み出します。
僕が学生のころ、Mrs. GREEN APPLEやBUMP OF CHICKENが新曲を出すたびに、「またこんな名曲を…!」と悔しくて譜面を買って研究していました。
そんな気持ちが“次の曲を生み出す原動力”になっていたんです。
同じ状況を見ても、「もう書ける曲なんてない」と思う人もいれば、「これだけ曲があるなら自分にもチャンスがある!」と燃える人もいる。
後者のような根拠のないポジティブさこそ、作曲の才能だと思います。
3. 音で遊び尽くせる人
技術的な面で言えば、「音で遊べる人」も才能があります。
曲に使われるコード進行って、実は限られています。
だからこそ、リズムやメロディーの“遊び方”が大事なんです。
初心者の方は音符ばかりに意識がいきがちですが、“ふわり(リズムや休符の取り方)”を変えるだけで曲の印象はガラッと変わります。
与えられたコード進行の中で、柔軟にリズムやメロディーを試せる人。
そんな人は、間違いなく作曲のセンスがあります。
4. ロマンチストで、世界に潜れる人
作曲は“音で描く映画”のようなもの。
リスナーをわずか数分で物語に引き込むには、作り手自身が世界に入り込んでいることが大切です。
僕も曲を書きながら涙が出たことが何度かありますが、そういうときの曲って、たいてい良いんですよね。
自分の中の世界観を作品に残すには、まず自分がその世界に没頭すること。
妄想力がある人・ロマンチストな人ほど、作曲に向いています。
5. アウトプットを想像しながらインプットできる人
“オリジナル”というのは、完全なゼロから生まれるわけではありません。
誰もが少なからず、何かの影響を受けています。
大事なのは、「すごい!」と思ったときに終わらせず、「自分ならどうするか?」を考えること。
インプットの時点でアウトプットを想像できる人は、吸収力も伸びるし、成長も早いです。
そして、自分の経験や感情を作品に反映できる人ほど、曲に“人間味”が出てきます。
旅行・映画・失恋──どんな経験も、作曲の糧になります。
6. 捨てられる人・こだわりすぎない人
「考えれば考えるほど良い曲ができる」とは限りません。
むしろ、考えすぎると“良くない方向”に行くこともあります。
そんなときは、思い切ってそのメロディーを捨てる勇気も大事。
人間には「ここまでやったのに、もったいない」という心理(サンクコスト効果)がありますが、作曲ではそれを発動させると、かえって遠回りになります。
「良いものは残す、良くないものは捨てる」。
冷静に判断できる人が、結果的に良い作品を作ります。
7. 人に喜んでもらうのが嬉しい人
最後は、“人に喜んでもらうこと”に幸せを感じる人です。
音楽は、人に届いてこそ意味があります。
配信をYouTubeで公開した動画にコメントをくださったり高評価をいただくと、「やっててよかった」と心から思いました。
誰かの心を動かしたい、背中を押したい──
そう思える人こそ、作曲に向いていると思います。
まとめ
大事なのは「最初から完璧を目指すこと」ではなく、楽しみながら音と向き合い、試行錯誤を続けることです。
あなたも今日から少しずつ、音で遊んでみてください。
小さな挑戦の積み重ねが、やがて大きな作品と自信につながります。
作曲は、誰でも成長できる楽しみ深いクリエイティブな世界です。
ぜひ自分なりのペースで、自分だけの音楽を生み出していきましょう!

