【ビジュアル系バンド】RAZOR結成エピソード・メンバー脱退・10周年までの歩みを解説

今回は、ビジュアル系の中でも独特の存在感を放つバンド「RAZOR(レザー)」について紹介します。

エモーショナルで攻撃的、まるで“剃刀”のように鋭いサウンドと世界観が特徴のバンドです。

RAZORは2016年、東京で結成されました。

コンセプトは「神経に触れる音像、叫びで全てを切り刻むスパット」。

名前の通り、切れ味鋭い音楽性でシーンに登場しました。




結成メンバーとその経歴

結成当初のメンバーは以下の5人。

Vocal:猟牙(りょうが)

Guitar:剣(つるぎ)

Guitar:衍龍(こうりゅう)

Bass:IZA(いざ)

Drums:哲也(てつや)

この5人は全員、前のバンドで実績を積んだ“実力派”でした。

猟牙はBORN、剣はSadie、IZAはシリアル⇔NUMBERやDOWNER、衍龍と哲也はMy BACTERIA HEAT IsLANDとして活動しており、それぞれが異なる音楽的バックグラウンドを持っていました。

結成のきっかけ


RAZORが生まれたきっかけは、猟牙と剣の再会でした。

2015年にSadieが活動休止、翌年にはBORNの解散が決定。

そんな中、剣が猟牙を食事に誘い、自作のデモ音源を聴かせたことが始まりだったそうです。

その完成度に衝撃を受けた猟牙が「一緒に新しいバンドをやろう」と決意。

こうしてRAZORが結成されました。

初ライブは2016年10月16日、なんとZepp Tokyo。

詳細をほとんど明かさずに大きな会場で始動ライブを行い、同年11月30日には1stミニアルバム『RED INVISIBLE』をリリース。

デビュー作とは思えない完成度で、ビジュアル系シーンに強烈な印象を残しました。

RAZORの音楽性

RAZORのサウンドは、ひとことで言えば「重くて激しい」。

ただし、それだけでは終わらず、メロディアスで切ない楽曲も多く、幅広い音楽性を感じさせます。

激しさの中に漂う哀しさ、そして叙情的な旋律。

そのバランスがRAZORの魅力のひとつです。

ギタリストの剣は、「見た目のかっこよさではなく、音楽の根本があるからこそこのビジュアルで表現している」と語っています。

つまり、外見よりも中身に“本物の理由”があるということです。

ライブの特徴

RAZORのライブは、一体感をとても大切にしています。

観客と一緒に作り上げるステージで、熱量が高く、まるで“地獄絵図のような盛り上がり”になることもしばしば。

激しいだけではなく、感情がぶつかり合うような体験がそこにはあります。

おすすめの代表曲3選

・DNA(2017)

ファーストシングル。

メタルコア的なサウンドの中に、切ないメロディが絡み合う楽曲。

ライブでは定番の盛り上がり曲です。

・瓦礫(2021)

ミニアルバム『PARASITE INVISIBLE』に収録。

争いや破壊を繰り返す世界をテーマにした歌詞が印象的。

YouTubeのMVでは幻想的で重厚な映像表現も楽しめます。

・UNION(2022)

9thシングル。

令和のVKロックとしての進化を感じさせる作品で、RAZORの新しい方向性を示した1曲。

海外のファンからも多くのコメントが寄せられています。

転機と試練:メンバー脱退からコロナ禍へ

 2019年、3周年ツアーのファイナルでドラマーの哲也が脱退

その後、新ドラマーとしてNIKKYが加入します。

しかし、再スタートを切った直後にコロナ禍が直撃。

ライブ活動が制限され、思うように動けない時期が続きました。

それでも彼らは止まりませんでした。

配信ライブや人数制限下での公演など、できることを続けながら音楽を届け続けたのです。

ベストアルバム『残光』とテレビ主題曲

2024年10月、RAZORはベストアルバム『残光』をリリース。

結成からの歩みを凝縮した内容で、ファンにとっても集大成的な作品になりました。

収録曲「AfterGlow」は、テレビ東京番組「 All Night Music 」(2024年11月)のテーマ曲にも採用。

同アルバムの「さよなら」と対になる形で、“別れ”と“出会い”をテーマにした2曲がRAZORの進化を感じさせます。

音楽的ルーツと影響

RAZORのメンバーには共通して「ジャンヌダルク」からの強い影響があります。

他にもLUNA SEAやGLAYなど、90年代の王道V系を聴いて育った世代。

その系譜を現代的に受け継ぎ、新しいV系ロックを形にしているのがRAZORだと言えるでしょう。

現在の活動とこれから

2024年には結成8周年を記念した全国ツアーを開催。

そして2025年10月からは9周年ワンマンツアーが予定されています。

10月17日には最新シングル『In CREATURE』をリリース予定。

さらにザアザア、ダウト、XANVALAなどとの共演ライブも決定しており、勢いは止まりません。

RAZORが掲げる大きな目標は「武道館に立つこと」。

結成10周年となる2026年に向けて、彼らはさらに前進し続けています。

まとめ

 枠を超えたバンド「RAZOR」

RAZORの魅力は、ビジュアル系という枠にとらわれない“自由なスタイル”にあります。

攻撃的でありながら感情的、重厚でありながら繊細。

その両面を持つ彼らの音楽は、聴く人の心に鋭く突き刺さるはずです。

国内だけでなく、海外のファンも増えているRAZOR。

彼らの挑戦は、まだまだ続きます。

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