映画『マイケル』の話題をきっかけに、改めてマイケル・ジャクソンの楽曲を聴き返してみました。
そこで改めて感じたのが、
「ベースラインがとにかく凄い」
ということです。
もちろん、歌やダンス、MVの完成度は言うまでもありません。
しかし楽曲そのものを分析してみると、マイケル作品の魅力を支えている大きな要素のひとつがベースにあることに気付かされます。
今回は、作曲や打ち込みの参考にもなる、マイケル・ジャクソンの名ベースフレーズを5曲紹介します。
マイケル作品はベースが面白い
例えば、
- Thrillerはホラー映画のような世界観
- Badは圧倒的な熱量と演出力
- Rock with Youは都会的で洗練された雰囲気
など、それぞれが独自の世界観を持っています。
しかし映像を離れて音だけに注目すると、ベースラインの完成度の高さにも驚かされます。
作曲では一般的に、
- メロディ
- ハーモニー
- リズム
の3要素が重要と言われています。
ベースはその中でも、コード感とリズムを同時に支える重要なパートです。
つまり、曲全体のグルーヴや推進力を決定する存在とも言えます。
マイケルの楽曲で特に印象的なのは、意外なほどシンプルなベースラインが多いこと。
だからこそ一音一音が際立ち、強い印象を残します。
派手なフレーズを詰め込むのではなく、「必要な音を必要な場所に置く」。
この考え方は、現代の打ち込みや作曲にも非常に参考になります。
① Billie Jean
注目ポイント
- ルート中心のシンプルな構成
- 音数を減らしてグルーヴを作る
- キックとの連携による推進力
イントロが流れた瞬間にわかるほど有名なベースラインです。
ほぼ同じパターンを繰り返しているにもかかわらず、最後まで飽きさせません。
一見簡単そうに見えますが、実際には「弾く音」よりも「弾かない音」が重要です。
ルート中心だからこそ、
- ノートの長さ
- ベロシティ
- タイミング
の違いがグルーヴを大きく左右します。
打ち込みでもベタ打ちにせず、細かなニュアンスを加えることで一気に雰囲気が近づきます。
まさにシンプルなベースラインの教科書と言える一曲です。
② Thriller
注目ポイント
- オクターブを活用した存在感
- 余白を活かしたアレンジ
- ファンク由来のグルーヴ
Thrillerのベースラインは、楽曲の世界観そのものを支えているような存在感があります。
ベース単体で聴くと意外と動いていますが、必要以上に詰め込まれてはいません。
音を鳴らさない瞬間を上手く使うことで、独特のグルーヴを生み出しています。
音数を増やすのではなく、余白をデザインする。
これは打ち込みにも応用できる非常に重要な考え方です。
③ Rock with You
注目ポイント
- コードトーン中心の構成
- 滑らかなライン
- 歌を引き立てるアプローチ
Rock with Youのベースラインは、まさにグルーヴのお手本です。
派手さはありませんが、コード進行に自然に寄り添いながら心地よく流れていきます。
特に音同士のつながり方が非常に美しく、ベースラインそのものが楽曲の品の良さを作っています。
さらにキックとの噛み合わせも絶妙で、楽曲全体のノリを支えています。
「歌を活かすベース」の好例と言えるでしょう。
④ Get on the Floor
注目ポイント
- ファンクベース的アプローチ
- 16分音符のノリ
- 前進するグルーヴ
この曲の魅力は、
「跳ねるのに前へ進む」
という絶妙なバランスです。
音数は比較的多めですが、リズムが散らかることはありません。
その理由は、アクセントを置く場所が非常に計算されているからです。
ベースが積極的に動いているにもかかわらず、ボーカルを邪魔しない。
これはアレンジや打ち込みを学ぶうえでも非常に参考になります。
全てを主張するのではなく、見せ場だけを強調する。
その重要性を教えてくれる一曲です。
⑤ Bad
注目ポイント
- シンプルな反復
- 低域の安定感
- ノート長によるグルーヴ作り
Badのベースラインは決して派手ではありません。
しかし楽曲全体を支える土台として、非常に重要な役割を担っています。
この曲で学べるのは、
「何を弾くかより、どこで止めるか」
という考え方です。
音を短く切ることで生まれるキレや緊張感が、曲の勢いにつながっています。
打ち込みでもノート長を調整するだけで印象は大きく変化します。
同じフレーズでも、長さ次第でまったく別のグルーヴになることを実感できる一曲です。
今回使用したベース音源
物理モデリング方式を採用しており、
- ベースの種類
- 4弦・5弦設定
- ドロップチューニング
- ピックアップ構成
- 指弾き・ピック弾き・スラップ
- アンプやエフェクト
などを細かく調整できます。
ベース打ち込みの表現力を高めたい方には非常におすすめの音源です。
またドラムには、同シリーズのMODO DRUMを使用しました。
操作がわかりやすく、初心者でも扱いやすいドラム音源です。
まとめ
しかし改めて分析してみると、楽曲を支えているのは優れたベースラインでした。
今回紹介した5曲に共通するのは、
- シンプル
- 無駄がない
- グルーヴが強い
という点です。
派手なテクニックではなく、一音一音の置き方で曲を前に進めている。
だからこそ今聴いても色褪せず、作曲や打ち込みの教材としても非常に優秀です。
ベース打ち込みを勉強中の方は、ぜひ今回紹介した楽曲のベースラインにも注目して聴いてみてください。

