
今回は「作詞に挑戦する前に知っておきたい4つのこと」をテーマにお話しします。
この記事を読んでいるということは・・・
- 歌詞を書いてみたい
- 自分の書いた歌詞をボカロ曲に使ってほしい
- バンドで自分の歌詞を歌ってもらいたい
筆者自身も、昔は作曲はできても歌詞が書けずに悩んでいた時期がありました。
ですので、作詞だけに挑戦したいという気持ちはとてもよくわかります。
ただし、作詞を「詩を書くこと」だと誤解している人が多いのも事実です。
作詞は立派なクリエイティブな仕事であり、楽曲制作の中でも欠かせない重要な工程です。
だからこそ「作詞だけをしたい」という場合でも、いくつか知っておいてほしいことがあります。
ではさっそく、「作詞に挑戦する前に知っておきたい4つのこと」を解説していきましょう。
1. 作詞はポエム(詩)を書くことではありません
しかし、これは少し違います。
作詞とは「メロディーをフレーズとして成立させる作業」です。
つまり、メロディーやリズムに合わせて“歌える言葉”を選ぶことが求められます。
ポエム(詩)は、自分の感情や想いを自由に綴る文章。
一方で作詞は「音楽に乗せて伝える」ことが前提です。
たとえ内容が良くても、メロディーと合わなければ「歌詞」としては成立しません。
言葉が多すぎたり、リズムに合わなかったりすると、歌として違和感が出てしまいます。
ですので、作詞に挑戦する際は・・・
「文章を整える作業ではなく、メロディーに合わせて言葉をデザインする作業」
という意識を持ってみてください。
2. 歌詞はメロディーと一体で成り立つもの
そのため「メロディを意識しない歌詞」は、どうしても不自然になりやすいです。
筆者が過去にご一緒した方の中にも、「作詞は自分でやります」と言ってくださった方がいました。
しかし、仕上がった歌詞を見てみると・・・
- 文字数が合っていない
- Aメロ、Bメロ、サビの役割が曖昧
- 文章が長すぎてメロディーに乗らない
といった問題が見られました。
これでは「歌える歌詞」にはなりません。
作詞とは、あくまで「音に乗せて伝えるための言葉づくり」です。
最低限、次の3点は意識しましょう。
- メロディに対して文字数が合っているか
- リズムに合わせて言葉を選んでいるか
- Aメロ・Bメロ・サビの役割を考えているか
この3つを意識するだけでも、歌詞の完成度は一気に変わります。
3. 作詞だけに集中したいなら「曲」を用意しよう
作曲ができない場合は、どんな曲に合わせて書くのかを決めなければいけません。
方法としては大きく2つあります。
(1)作曲者を探す
Twitter(X)などで「作詞募集」「歌詞募集」と検索すると、作詞家を募集している作曲者を見つけることができます。
お互いの作品を持ち寄ってコラボするのもおすすめです。
(2)自分で作曲してみる
もうひとつの方法は「自分で曲を作る」こと。
「作曲なんて無理!」と思うかもしれませんが、難しく考える必要はありません。
ギターで簡単なコードを弾きながら鼻歌を歌ってみるだけでも立派な作曲です。
自分でメロディーを作ることで、「言葉がどうメロディーに乗るのか」が自然と理解できるようになります。
作詞を深く理解するためにも、ぜひ作曲に少しでも触れてみてください。
「作詞だけ」よりも確実に視野が広がります。
4.練習なら替え歌が最適
たとえば・・・
- 米津玄師さんが好きなら「Lemon」のメロディに歌詞をつけてみる
- tuki.さんが好きなら「晩餐歌」のメロディに歌詞をのせてみる
こうした「替え歌練習」は、初心者にもおすすめの方法です。
「替え歌って著作権的にNGじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、個人の勉強や練習の範囲であれば問題ありません。
ただし、他人の曲(メロディや伴奏)を使って「これは自分の作品だ!」と主張したり、公開・販売したりするのは絶対にNGです。
また、公式に替え歌が許可されているケースもあります。
たとえば、初音ミクなどのボカロを使える「Mobile VOCALOID Editor」では、替え歌として自由に楽しめる公式曲が用意されています↓

スマホだけで使えるので、パソコンや高価な機材を持っていなくてもOK。
替え歌を入力してみるだけでも、作詞の勉強になりますよ。
まとめ
- 作詞は詩ではなく「メロディーに乗せる言葉づくり」
- 歌詞はメロディーと一体で完成する
- 曲がないなら、作曲者を探すか自分で作る
- 練習には替え歌が最適
作詞は奥が深く、やればやるほど面白くなる世界です。
そして、作曲を少しでも学ぶことで、歌詞の表現力は格段に上がります。
あなたの作詞・作曲活動が、ここからさらに広がっていくことを願っています。

