【初心者向け】DTMミックスが上達するリファレンス(参考曲)の使い方


DTMでミックスをしていて、「音がこもる」「プロみたいな抜け感が出ない」「良い音が分からない」と感じたことはありませんか?

多くの初心者がつまずくのは「自分の中に音の基準がない」ことが原因です。

どんなにプラグインを試しても、ゴールのイメージがぼんやりしていると、どこをどう直せばいいのか分からなくなってしまいます。

そんなときに役立つのが、「リファレンス曲」。

つまり、自分の曲づくりの“お手本”になる楽曲を用意することです。

この記事では・・・

  • なぜリファレンスが必要なのか
  • どう選べばいいのか
  • どう聴けば耳を鍛えられるのか

これらを初心者にもわかりやすく解説します。

読むことで、「良い音とは何か」が少しずつ見えるようになり、あなたのミックス力は確実に一段上がります。

プロのような“抜けのいい音”を目指す第一歩を、一緒に踏み出しましょう。




結論:ミックスがうまくいかない人は「リファレンス」を用意しよう

 「リファレンス」とは、自分の曲の参考にする楽曲のことです

つまり、「この曲みたいな音を目指したい!」という具体的な“お手本”ですね。

リファレンスを用意する最大の目的は、「自分の中で良い音の基準をつくること」です。

なぜリファレンスが必要なのか?

 「いい音が何なのか分からない」っと悩んでいる方の共通点は「基準がないままミックスしているということ」です

これは「美味しいラーメンを食べたことがないのに、ラーメン屋を開こうとしている」のと同じです。

「良い音」を知らないままでは、いつまで経っても良い音は作れません。

耳を育てるには、「いい音の曲をたくさん聴く」しかありません。

そして、聴けば聴くほど耳が肥えて、“良い音と悪い音の違い”を瞬時に判断できるようになるのです。

リファレンスの選び方


 参考にした曲を“正直に”選ぶ

「音の良し悪しが分からない人が、どうやってリファレンスを選べばいいの?」と思った方もいるでしょう。

答えはシンプルです。

あなたが今作っている曲の参考にした曲を、そのままリファレンスにしてください。

たとえば「米津玄師さんのIRIS OUみたいな雰囲気で作ってる」なら、リファレンスはまさにその曲でOKです。

「誰の影響も受けてない」なんてことは、ほぼありません。どんなアーティストも、誰かの音楽に影響を受けています。

だからこそ、恥ずかしがらずに堂々と参考にしましょう。

アーティストのインタビューでも好きなミュージシャンや影響を受けたミュージシャンを答えてますよね?なので、全然気にしなくてOK

リファレンスを真似したらパクリじゃないの?

 大丈夫です。安心してください

プロの楽曲は、表面的に真似したくらいでは到達できない深さがあります。

むしろ、「できる限り近づける努力」をしたほうが上達は早いです。

音楽の世界もスポーツや勉強と同じで、最初は“真似”から始まるのが自然なんです。

上手な人の動きを真似して、まずは徹底的に模倣してみましょう。

それが、最短で上達する一番の近道です。

あと、個人の練習や勉強なら著作権は気にしなくていいです。

能力が伸びるなら、たくさん真似したコピーしましょう。

ただ、人の曲をそのままつかい「自分の曲だ!!」っと権利を主張するのは著作権的にアウトなので絶対にやめましょう。

リファレンスの“聴き方”を変えるだけで耳が育つ

 何となくと聴いていても耳は鍛えられません

リファレンスを聴くときは、以下のポイントを意識してください。

 1:楽器ごとに分けて聴く

ドラム、ベース、ギター、ピアノ、ストリングスなどを一つずつ丁寧に聴き分けましょう。

「どんな音色で、どんなフレーズを、どの音域で鳴らしているか」を観察するのがコツです。

 2:良いイヤホンで聴く

音質の悪いイヤホンやスマホのスピーカーでは、正確に聴き取れません。

必ずある程度しっかりしたモニター環境で聴きましょう。

(とはいえ10万円の高級機である必要はありません。定番モデルで十分です。)

 3:YouTubeの「演奏してみた」動画も活用する

特定の楽器の音が分からないときは、“演奏してみた”系の動画を見ると効果的。

「ギターの音ってこういう感じなんだ」と理解しやすくなります。

パートごとに分けて聴く練習も、とてもおすすめです。

たとえば「moises」というサイトを使えば、完成された曲をボーカル・伴奏・ベース・ドラムなどに分離することができます↓

有料プランもありますが、無料でも十分に活用可能です。

実際に使ってみると、各パートの役割や音作りの違いがはっきり分かるようになりますよ。

Moises

全体を俯瞰して聴くことで気づけること

 個々の楽器を聴けるようになったら、今度は全体のバランスを意識して聴きましょう

 ポイント

  • 音量や抑揚の変化
  • ステレオ感(左右の広がり)
  • サビとAメロの音圧の違い
  • セクションごとのドラムやベースの扱い

「音楽を楽しく聴く」から、「分析して聴く」へ意識を切り替えると、上達のスピードが一気に変わります。

ポイントは、娯楽としてではなく作業として聴く姿勢を持つこと。

とはいえ、筆者の実感として、「作業のつもりで聴いていたのに、気づいたら楽しくなっていた」という曲もあります。

不思議と、そういう曲ってたいてい“良い曲”なんですよね。

耳の状態に注意

 時間帯によって変わると感じています
  • 寝起き:リフレッシュされた“耳の初期化”状態
  • 日中:ウォーミングアップが終わり、最も調子が良い状態
  • 就寝前:耳が疲れて、聴き分けの精度が落ちている状態

ミックスやマスタリングなど、耳を集中して使う作業は日中に行うのがおすすめです。

とくに作業を続けるほど耳の疲労がたまり、音の違いを正確に判断できなくなります。

そのため、こまめな休憩を挟むことや、ヘッドホンとスピーカーを交互に使うことで、できるだけ耳をリフレッシュさせながら作業することが大切です。

“耳が育つ”と音楽はもっと楽しくなる

 たくさん聴いて、たくさん発見することで音楽の解像度はどんどん上がっていきます
音楽を聴くのが楽しくなる

もっといろんな音楽を聴きたくなる

さらに発見が増える

という、最高の“音楽沼ループ”が始まります笑

この沼にハマると、もう音楽が止まらなくなります。

作るのも、聴くのも、どんどん楽しくなりますよ。

まとめ

 リファレンスを用意して耳を育てよう

ということで、今日は「リファレンス曲を用意しよう」というテーマでお話ししました。

  • リファレンスとは、自分の曲の“お手本”になる曲
  • 良い音の基準を作るために欠かせない
  • 最初は“真似”からでOK
  • 聴き方を工夫すれば耳は確実に育つ

リファレンスを知らなかった方、なんとなくしか理解していなかった方は、ぜひ今日から取り入れてみてください。

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