DTM作曲に楽譜は必要?読めない人のデメリットと最短で読むコツを解説


今回はよくあるDTMer初心者が思う疑問「DTMで作曲するとき楽譜が読めないとダメなの?」というテーマについてお話しします。

結論はこれです↓↓↓

  • できれば楽譜は読めたほうがいい
  • 読めなくても曲は作れる
  • でも“全く読めない”は危険

今はDTMの時代、楽譜が読めなくても作曲はできます。

でも、音楽を仕事にするなら、最低限の楽譜知識は持っておいた方がいいというのが筆者の考えです。




今の作曲はパソコン中心

 楽譜がなくても曲は作れる

今プロで活動している作曲家の中にも、楽譜をほとんど使わない人は大勢います。

  • DAWのピアノロールで打ち込み
  • ループ素材で作曲
  • オーディオを切り貼りして制作
  • ツール(スケール&コードのアシスト機能)を使う

こういうやり方なら楽譜は必要ありません。

だから「楽譜が読めない=作曲できない」という考えは完全に間違いです。

でも、“全く楽譜が読めない”のはまずい

▶「ドレミの位置もわからない」「ト音記号って何?」「キーってなに?」
→ これは正直ヤバい。

なぜなら、小学生が理解できるレベルの基礎も分かっていないということになるからです。

演奏家や他の作曲家と関わると、「この人、音楽やってるのにそれはさすがに…」

と思われてしまい、信頼をなくすかもしれません。

極端に例えると社会人で足し算、引き算がわからないぐらいやばいかも。

一人で完結するならOK

 でも人とやるなら絶対必要
制作スタイル 楽譜の必要度
DTMで完結、他人に渡さない ほぼ不要
歌い手に渡して歌ってもらう 必要
バンドで演奏してもらう 重要
ストリングス・管楽器に依頼 必須

楽譜の必要性は、あなたがどんな音楽の作り方をするかで変わります。

特にストリングス(バイオリン、ビオラなど)や吹奏楽器を入れるときはほぼ避けられません。

MIDIデータだけ渡しても相手は演奏できません。

なぜなら、楽譜は音楽家同士の共通言語だからです。

楽譜を書けるメリット①

 音域がすぐわかる

楽譜を書けるようになると、作曲の質が上がります。

理由のひとつは楽器ごと特性を理解できること。

たとえば、

  • トランペットには「E♭管」「B♭管」などがある(移調楽器)
  • バイオリンとチェロは出せる音域が全然違う
  • 無理な高音をずっと吹かせると演奏者が辛い
  • 音域の幅がありすぎて歌えない、そもそも出ない
  • 人間の演奏では物理的に無理

こういう基本が楽譜に書くことで自然に理解できます。

DTMで打ち込みやサンプル音源のMIXだけやってると、無理なフレーズを平気で書いてしまうんですよね。

逆にそこがいい場合もありますが。

楽譜を書けるメリット②

 曲のルールが見えてくる

楽譜にすると、ピアノロールでは見えなかった情報が一気に見えるようになります。

  • 調号のつき方(♯や♭の法則)
  • 臨時記号の意味
  • スケールの流れ
  • 和音の構造

特に調号の理解は作曲にめちゃくちゃ役立ちます。

▶「なんでこの曲、やたらG♭出てくるんだ?」
→ 楽譜で見ると理由がわかる。G♭を含む音階(スケール)を使っているから・・・とか

楽譜は分析にも使えるので、作曲力そのものが底上げされます。

最低限これだけ覚えればOK

 まずは下の6つだけ覚えましょう。

いきなり全部やる必要はありません。

  1. ト音記号/ヘ音記号→音の位置を理解
  2. 音符の長さ→全音符・四分音符など
  3. 拍子→4/4・3/4の意味
  4. 調号→♯や♭の並び
  5. 臨時記号→一時的に音を変える
  6. 繰り返し記号→D.C.やD.S.など

ここまで理解できたら実戦で困りません。

DTMユーザーこそ楽譜を書こう

 楽譜が読めなくても大丈夫

紙と鉛筆を使って五線譜を書く必要はありません。

今どきのDAWには、ほとんど楽譜表示機能(スコア機能)が搭載されています。

  • Logic Pro → Score Editor(スコアエディタ)
  • Cubase → スコアエディター
  • Studio One → スコア機能
  • FL Studio → 別途プラグインで対応可能

MIDIで打ち込んだデータを、そのまま自動で楽譜に変換してくれるので、最初は「見て真似するだけ」でOKです。

コード進行の構造やリズムの書き方が自然と理解できるようになり、結果的に「書ける・読める・理解できる」ようになります。

私自身は、DAWと並行して楽譜制作ソフト「Guitar Pro」も愛用しています↓↓↓

Guitar Proはギタリスト向け楽譜制作ソフトのイメージが強いかもしれませんが、ト音記号・ヘ音記号・調号の指定・コード表記などにも対応しており、総合的なスコア制作に使えます。

特に便利なのは次の点です。

  • ギターのニュアンス(ブラッシング、ブリッジミュートなど)をスコア化できる
  • コーラスやハモリのラインを作るのがとても楽
  • 調号を指定できるので転調やボイシングの確認もしやすい
  • スイング/シャッフルにも対応
  • MIDI書き出しに対応しているので
    →「Guitar Proでフレーズ作成 → Cubaseに読み込み」も可能

打ち込み前にアイデアを整理したり、アレンジの全体像を把握するのにも役立つので、楽譜が苦手なDTMユーザーにもおすすめの方法です。

まとめ

 楽譜は読めた方がいい。でも完璧はいらない

最後に今日のまとめです。

  • 作曲は楽譜が読めなくてもできる
  • でも“全く読めない”は正直まずい
  • 人と音楽をやるなら必須
  • スラスラ読めなくてもOK
  • ゆっくり理解できれば十分
  • まずはDTMで楽譜機能に触れてみよう

楽譜は古いようで、めちゃくちゃ合理的な音楽の言語です。

プロを目指すなら、避けて通らず味方にした方が得。

ぜひ基礎だけでも身につけていきましょう。

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