DTM初心者が「曲の完成度が低い」と感じるのはなぜ?原因と対策を徹底解説

今回は、「DTM初心者の曲が完成度が低いと感じる原因」について考えてみようと思います。

「完成度が低い」と一言で言っても、その理由は人それぞれ。

この原因を知らないまま勉強しても、上達しない方向に努力してしまうことがあります。

せっかくの情熱が無駄にならないように、今回はその“本当の原因”を整理していきます。

  • 「曲は作れるようになったけど、なんか完成度が低い…」
  • 「アイデアは悪くないのに、プロっぽくならない」

そんな悩みを感じていませんか?

DTMを始めたばかりの頃は、誰でも“形にはなるけど完成しない”壁にぶつかります。

しかし、その壁を超える人と、何年も同じところで止まってしまう人には、はっきりとした違いがあります。

この記事では、DTM初心者と中級者の違いを徹底解説。

  • 「なぜ自分の曲がいまいちに聞こえるのか?」
  • 「どうすれば完成度の高い曲を作れるのか?」

はっきり見えてきます。

読み終えるころには、自分の課題が整理され、“中級者への最短ルート”が見えてくるはずです。




曲作りの4工程

 曲作りは大きく分けて4つの工程があります
  • 作曲
  • 編曲
  • ミックス
  • マスタリング

歌ものの場合はレコーディングや作詞もありますが、今回は話をシンプルにします。

この4工程が曲全体の魅力に与える影響、実は編曲の影響が一番大きいんです。

音楽制作を料理に例える

  • 作曲=素材
  • 編曲=調理
  • ミックス=献立
  • マスタリング=盛り付け

良い素材(メロディ)があっても、調理(編曲)が下手なら美味しくならない。

逆に、冷蔵庫の残り物でも調理次第で美味しくできるように、編曲が曲の印象を決める大部分を占めているんです。

完成度が低いと感じる6つの原因

 初心者の曲が「地味に聞こえる」「なんか安っぽく聞こえる」と感じる最大の理由は、作曲ではなく編曲にあります

具体的に見ていきましょう。

 原因① 楽器の音域が悪い

ベースやピアノなど、楽器ごとの適正な音域を外れると、音が濁ったりスカスカになります。

他のパートと音域が干渉しないようにすることが大切です。

たとえば、ベースとキックなら低域の周波数帯が重なりやすいので注意。

EQで不要な帯域をカットし、お互いがぶつからないように整理しましょう。

そのうえで、それぞれの楽器の「おいしい音域」がしっかり出るように調整するのがポイントです。

 原因② 音色の選定が合っていない

無料音源や付属音源ばかり使っていると、どうしても音色が合わず、曲の魅力を引き出せません。

「妥協して作る」が積み重なると、全体が安っぽくなってしまいます。

 原因③ フレーズが楽器らしくない

ピアノをベタ打ちにしたり、ドラムのパターンが単調だったり。

その楽器らしい動きを理解していないと、曲がのっぺりします。

鍵盤が弾けなくても、MIDIキーボードを使えば指一本で演奏できます。

打ち込み(ベタ打ち)だけだと、ベロシティやタイミングが機械的で、どうしても不自然になりがちです。

しかし、人間の手でたとえ指一本でも弾くと、自然な強弱やわずかなズレが加わり、ぐっと“人間らしい”演奏になります。

ドラム音源については、筆者はAddictive Drums 2を使用しています。

この音源には豊富なMIDIデータ(リズムパターン)が用意されており、人間が実際に叩いたような強弱や微妙なタイミングのズレが再現されているため、非常にリアルで生々しいドラムサウンドを作ることができます。

 原因④ 単調で飽きる

ループや自動演奏に頼りすぎると、Aメロからサビまで同じように聞こえてしまいます。

リズムやパターンをセクションごとに変える工夫が大切です。

例えば、1回目のAメロは、ボーカルとリズムだけ。

2回目のAメロは、ボーカルとリズムの他に伴奏を加えて派手にする。

サビも2回目の終わり4小節を変えて変化するなど。

引き出しの増やし方は、曲の分析を習慣化することです。

流行りの曲や自分が良いっと思った曲の構成、つまりリファレンスを作るとネタや引き出しが増えます。

 原因⑤ 掛け合いが意識されていない

常に全パートが鳴っていると、何を聴けばいいのかわからなくなります。

「今この瞬間の主役はどの楽器か?」を常に意識しましょう。

 原因⑥ 全楽器の一体感がない

楽器が一斉に同じリズムで鳴る“決めの瞬間”がないと、曲にキメや高揚感が生まれません。

この「全楽器の一体感」が曲を輝かせるポイントです。

補足~ミックスと編曲の関係

ミックスももちろん重要ですが、編曲が悪いと、どんなにミックスしてもかっこよくならない。

ミックスで迷ったときは、いったん編曲に戻ってみましょう。

たとえば、ピアノとベースの低音がモコモコしているなら、EQで削るよりピアノの左手を見直す方が本質的な解決になります。

まとめ

 DTMの初心者と中級者の違いは、センスや才能ではありません

違うのは、「曲を完成させるための視点」「考え方の深さ」です。

初心者は「とりあえず作る」ことに意識が向きますが、中級者は「どう聴かせたいか」「全体の完成度をどう上げるか」を常に考えています。

小さな積み重ねの中で・・・

  1. 音の整理ができるようになり
  2. 構成の流れを意識できるようになり
  3. 聴いてもらえる曲に仕上がるようになります

もし今、「自分の曲、なんか完成度が低いな」と感じているなら、それは上達のサインです。

その違和感を放置せず、今日から1つずつ「中級者の視点」を取り入れていきましょう。

次に作る曲は、きっと「お、変わったな」と思える仕上がりになります。

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