
DTMを始めたばかりの頃は、何をどうすれば上達できるのか分からず、手探り状態になりがちですよね。
「最近なんだか成長が止まった気がする…」
「気づけば毎回同じような曲になってしまう…」
そんな“伸び悩み”を感じている方に向けて、この記事ではDTM初心者が中級者へステップアップするための3つの条件を解説します。
初心者から抜け出すために必要なのは、単なる知識や機材ではなく、考え方のアップデートです。
「もうワンランク上のDTMを目指したい」「初心者から中級者にレベルアップしたいDTMer」こんな方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
条件①:エフェクターを“使う理由”を理解しよう
「音が変わった!すごい!」その経験はとても大事です。
でも、そこから一歩進むためには、「なぜこのエフェクターを使うのか?」を説明できるようになることが重要です。
たとえば・・・
- なぜドラムにはコンプをかけるのか?
- なぜギターにはローカットを入れるのか?
これに自分の言葉で答えられるようになると、一気に成長します。
数学で例えると「公式を丸暗記」するのと同じです。
公式の“成り立ち”や“本質”を理解している人の方が応用が効きます。
DTMもそれと同じで、「なぜ?」を突き詰めることが中級者への第一歩です。
成長が早い人の共通点は「なぜ?」っと疑問に思うことです。
- なぜリバーブはセンドで使うんですか?
- なぜボーカルはモノラル録りなんですか?
「疑問を持つ → 調べる or 聞く → 理由を理解して説明できる」
このサイクルを回せる人ほど、上達が早いです。
条件②:プリセットを“そのまま使わない”
なぜなら、音源やエフェクターを開いたときに用意されている「完成済みの設定」だからです。
最初はどんどん使ってOK!なぜなら、音の雰囲気を掴むには最適だからです。
でも、プリセットのまま止まっていると初心者のままです。
中級者になるには、プリセットを読み込んだ後で「 自分好み、曲に合うように調整していくことが必要」です。
プリセットは開発者が「良い」と思って作った音であって、あなたの音楽に最適化された音ではありません。
たとえば・・・
- ハイパスフィルターのカット位置を少し変えてみる
- アタックタイムを短くしてみる
- リリースを伸ばしてみる
このように1つひとつのパラメータを動かして、音がどう変化するか“耳で覚える”ことが大切です。
そして「なぜこのつまみをこう設定したのか?」を説明できるようになったら、もう立派な中級者です。
条件③:ジャンルによって“正解のミックス”は違うと知る
DTMを始めたとき、多くの人は「憧れのアーティストの音を作りたい!」という気持ちが多いと思います。
筆者の場合、ボカロPのDECO*27さんに憧れてDTMを始めました。
最初のうちは「DECO*27さんっぽい音」を追い求めてばかり。
でも、あるときJ-POPを聴くようになって気づいたんです。
「DECO*27っぽいミックスは、J-POPには合わない」
J-POPのやわらかいアコギやボーカルには、ボカロ系のミックスが合わなかったんですね。
そこから、J-POPのミックスを研究し始めたら、ドラムの音量バランスも、コンプのかけ方も、音圧の出し方も、ジャンルごとにまったく違うことに気づきました。
その瞬間、視野が広まった感じがしました。
自分のミックスが“世界の正解”だと思っていたけれど、実はただの「一つのアプローチ」にすぎなかった。
そこからフォーク、EDM、シティポップなど……
いろんな音楽を聴いていくうちに、「ミックスはジャンルによって正解を変えるものだ」と理解できるようになりました。
まとめ
DTMの上達は、機材や知識だけでは決まりません。
大切なのは、「なぜ?」を突き詰める姿勢と、自分の耳で確かめる力、そして柔軟に音楽を吸収していく心です。
今回紹介した3つの条件をもう一度おさらいしましょう。
- 各エフェクターの「使う理由」を説明できる
- プリセットを“自分好み”に調整できる
- ミックスの多様性を理解し、ジャンルごとの正解を見つけられる
この3つを意識して制作を続けるだけで、あなたのサウンドは確実に“初心者の壁”を超えていきます。
最初はうまくいかなくても大丈夫。焦らず、楽しみながら学んでいきましょう。

