
今回は、考察回です。
ボカロPのDECO*27(デコニーナ)さんが大好きなんですが、新曲「マシュマロ」が公開されたので、さっそく考察してみました。
作曲を学ぶ上で、考察=分析だと思っています。
曲を分解していくと、作り手の意図や設計が見えてきて、とても勉強になるんです。
最近は特に、曲の「設計」を意識しています。
設計とは、テーマ・伝えたいこと・キー・曲調・雰囲気など、作品の土台になる部分のことですね。
普段ボカロを聴かない方でも参考になると思うので、ぜひ最後まで見ていってください!
では、本題!
歌詞
作曲:DECO*27
編曲:DECO*27・Hayato Yamamoto
動画:OTOIRO
結論
ずばり、この曲のテーマは、失恋・自己嫌悪・偽りの愛
メッセージは「愛していたと思っていたものが、実は全部偽物だった」
一見、可愛らしい雰囲気の曲ですが、実は「狂気・虚無・皮肉」がたっぷり詰まった作品だと思います。
歌詞の考察
DECO*27 – マシュマロ feat. 初音ミク
イラスト描きました!🤩https://t.co/udXT9heGNe pic.twitter.com/pZYKmcOeKO
— おむたつ (@omrice4869) October 8, 2025
「僕が食べたのは偽物だったの」
→ 愛していた“つもり”の相手が偽物だった、あるいは「愛」という感情そのものが偽物だったという絶望。
「僕の『好きだ』も全部嘘だったよ」
→ 自分の愛情すら信じられない。世界全体が“嘘”でできているような感覚。
全体的に、病的で中毒性のある恋の末路が描かれているように感じます。
「だんだん君が死んでいく」
→ 実際の死ではなく、愛情や信頼が消えていく“心の死”の比喩。
「病んハピのモンスター」
→ “病んでるのにハッピー”という矛盾を抱えた存在。
依存や嫉妬、偽りの愛情で崩壊した関係を通して、主人公は「本当の愛」ではなく偽物を愛していたと気づくんですね。
「Call 911」
→ 911はアメリカの緊急通報番号。日本でいう110番・119番にあたります。
つまりこれは、心の緊急事態。感情の暴走や崩壊を象徴しているのではないでしょうか。
また、「ヴィラン(悪役)」という言葉の使い方からも、
主人公が加害者でもあり被害者でもあるという二面性を表しているんのではないでしょうか?
「香るマウントGas」の考察
分解すると、
- 香る:恋愛を匂わせる、リア充アピール的な表現
- マウント:優位性の誇示、「私のほうが愛されてる」的な支配欲
- Gas:目に見えないけど有害なもの(毒ガス・中毒など)
つまり、「香るマウントGas」は、
見た目は可愛いけど、中身は毒々しい優越感や自己演出を指しているのではないかと思います。
SNSで「幸せアピール」しているような、
“甘いけど有害な空気”を皮肉っぽく表現しているようにも感じます。
- 「香る」=甘く誘う
- 「マウント」=支配する
- 「Gas」=見えない毒
この3つで、「愛や恋の中にある優越感と毒の共存」を表していると思います。
「咽るVerse 感度SOS」の考察
マシュマロ#イラスト #初音ミク #絵描きさんと繫がりたい pic.twitter.com/hRZD9g4fFI
— りあむ (@Liam_0104_) October 12, 2025
- 咽る:むせる、息が詰まる、声が出せない
- Verse:詩・歌詞・言葉のかたまり
つまり言葉に詰まって吐き出せない感情。
恋の痛みや嘘に絡め取られた苦しみの比喩ですね。
感度SOSを分解すると、
- 感度:感情の敏感さ、心の反応
- SOS:助けを求める緊急信号
つまり心が限界、助けて状態。
感情が高ぶりすぎて、もう耐えられない。そんな心理が伝わってきます。
この部分は単なるラップや韻ではなく、心理的な苦痛のメタファーだと思います。
タイトル「マシュマロ」の意味
つまり、偽りの愛・中身のない関係を象徴していると考えられます。
甘く見えるけど実は空っぽ。
「僕が食べたのは偽物だったの」も、まさにそれを示しています。
マシュマロのように軽く・溶けやすく・崩れやすい。
この曲に出てくる関係も、そのままです。
MVでも、最初は可愛らしい雰囲気なのに、途中から一気に赤く“病んだ”世界に変化しましたよね。
まさに、「最初はハッピーだったのに、いつの間にか狂気に染まっていく」構成。
まとめ
✎५⋆お仕事
ラプラス・ダークネス様の「マシュマロ/DECO*27」カバーイラストを描かせていただきました https://t.co/EG4vPPlriZ pic.twitter.com/QnNokimqZN
— 𝘻𝘪𝘳𝘰_ (@quxf_) October 12, 2025
- マシュマロ=甘く見えるけど中身がない愛
- 全体テーマ=嘘と依存でできた“偽りの関係”
- 甘さと毒=可愛いタイトルに隠された皮肉と狂気
- メッセージ=「愛していたと思っていたものが、実は全部偽物だった」
まさに、偽りの甘さを皮肉った曲だと思います。
ちなみに、「Say Woah」はコンサートでの煽りパートでしょうね。
ライブで観客を盛り上げるための仕掛けだと思います。
DECO*27さんは自身初となるトータルプロデュースの初音ミク3Dワンマンライブが2026年2月14日に開催する予定です。
こちらも楽しみですね!!



